PEACE x PIECE
by TKD-ToKyoDo
Peace x Piece(ピース・バイ・ピース)は、小さな一つの欠片がきっかけで皆が幸せになれたら、という思いからスタートしました。
皆さんは手仕事、手工芸、ものづくりはお好きですか?
ご自身ではやられなくても、興味はありませんか?
日本にも素晴らしい工芸や手芸の技術がたくさんありますが、海外にもその国独自の様々な手工芸品があります。
製品化され、実際に私たちの目に触れたり手にすることができるものもあるでしょう。その一方で量産されるものではない、現地の人のみしか知らない手作りの名手も実は大勢いるのです。
そういった人たちの作品を紹介し、ほしい方がいらしたら販売につなげることが、これからの活動の一つ。
また、誰の家にもありそうな、捨てられないけど使っていないもの、着ていない服などを、今一度見直し、現地に送って再利用、または生まれ変わらせて皆さんのお手元へ戻すという活動にも力を入れていく予定です。
私たちの住んでいる国はとても贅沢です。ゆえに、無駄や、過剰とも思える行動に疑問を抱くことも多々あります。タンスには着られるのに着ない服がたくさんある、ついつい衝動買いしたものが全く使わないまま放ってある、食べたくない物は残す、そしてまだ食べられる腐ってもいない食べ物を印字してある日付のみで判断して簡単に廃棄する…等々。これは管理が追いつかなくなってしまうほど、ものが容易く手に入る結果だと思います。
しかしながら、こんなことも考えます。私たちは恵まれており、身体を清潔に保てたり、ただ肌を覆う衣服以上にファッションやおしゃれを思う存分楽しむことができる国にいるのだと。そんな国にいておしゃれを楽しまないのは、なんてもったいないことだとも。
ここ近年、衣類に関しては30年前よりもはるかに安い値段で手に入るようになりました。反面、きっちりと立体裁断され、バックのジッパーを上げるような、体型にあった服は減り、代わりに直線裁ちの被って着られる楽な服が増えてきたように感じます。
またファストファッションと呼ばれる大変簡易的に作られた安い衣服も増え続けていますが、中には数回着ただけで型崩れしたり、洗濯によって伸びてしまったりの粗悪品も多く、ワンシーズンで使い捨てされる洋
服があとを絶たないのです。安かったものだし、捨てるのもあまり抵抗はない? そんな捨てられた服はリサイクルも追いつかずにほとんどが埋め立てられ、土壌に溶け出した科学染料や薬品による汚染は深刻な問題となっているのも事実です。
一方では、身体を清潔に保てたり、お腹いっぱいご飯を食べたりが当たり前ではないどころか、満足な収入も得られず、生きるだけで精一杯の、一般社会からは疎外された人や子どもたちが世界には大勢いるのも事実です。もちろん、今更あらためてそんなことを言わなくても、皆さんご存知でしょう。でも日常生活を営む上で、さほど意識はせず、自分達の生活をありがたいと思うにとどまってしまうのが常ではないでしょうか。
しかしながら、身なりや食べるもの、住むところで、その人間の心の豊かさや秘めたる才能は判断できません。中には驚くべき独創性を持ち、手工芸の技術に長けている達人や職人などの人材がいるにもかかわらず、そういった人たちが思う存分能力を発揮できないこともまたもったいないと思ってしまいます。
ものがほしくても持てないまま暮らす人たち、溢れるほどものを持っていても常に気持ちが満たされない人たち…。どうすれば双方のバランスが取れるでしょう?
「余っていて捨てるぐらいならば、足りないところにあげればいいだろう」と、誰もが一度は考えることでしょう。
「どうしてそんな単純なことが簡単にはできないの?」その原因を作っているのも他ならぬ私たち自身だからではないでしょうか?
Peace x Pieceは単純に、思い切りファッションを楽しめる国に住む私たちが今一度スローファッションを見直す、そのために世界の無名でも独創性のある作家を発掘し、協力しあって、結果的に双方の基本的な生活が成り立つようにする。そんなことを理想としています。
世の中は矛盾だらけなのかもしれませんが、こんがらがった糸でも、もとは1本の糸だったのならば、どこかにほどき口を見つければ、するするとほどけていくのではないでしょうか。そんなポイントを一つ一つ見つけていきませんか。
このサイトに掲載している現地の写真はすべてNAMAKOさんに提供していただいてます。